「子どもの怪我」が理由で辞めるのっておかしい?
そんなことは、ありません。
実は、「事故への不安」が転職を決意した理由の1位というデータもあります。
私も子どもの怪我がトラウマになり、耐えられなくなり辞めた1人です。
この記事は、「園児の怪我で辞めたくなった時」どうしたらいいのか、まとめた記事です。
- 園児の怪我が怖い
- 保育士を続けられる自信がない
- 怪我について、どのように考えていけばいいか知りたい
保育士を辞めたい理由
「辞めたい理由」ランキング上位にあがるもので言えば、やはり「人間関係」「勤務時間」「給料の低さ」。
そして、辞めるタイミングで言えば「結婚」「出産」「引っ越し」などが多い、保育士業界。
そんな中、私は「適応障害」で辞めました。
適応障害になった理由は、精神的な疲れ、体力的に持たないなど・・
複数の理由がありますが、大きな理由の一つとして「園児の怪我が怖い」というものでした。
子どもの怪我が耐えられない瞬間
子どもと保護者に申し訳ないと思う気持ち
やはり一番は「申し訳なさ」です。
痛い思いをさせてごめんなさい。大切な子どもに、怪我をさせてごめんなさい。
しかし、こう思える保育士は、真面目に子どもを見守っている証拠です
怪我をさせないように、一生懸命活動を考えて、環境を設定して、声を掛け合いながら保育士で見守る・・。
それでも、子どもも生きているので怪我をしてしまう。
一生懸命考えたのに。
一秒も目を離さず見ていたのに。
どうして!なんで!いつしか、自分を責めるようになっていました。
全国で起こる子どもの事故のニュース
保育士は子どもの命を守る仕事。
毎日毎日保育士さんたちが、子どもを守ろうとしている中で、悲しい事故が起きているのも事実です。
その理由も様々ですが、大きな事故が起きてしまったら、もう取り返しはつきません。
保育士は、大事で、必要な業種・・でも、あまりにも抱えるものが大きすぎる。
私は、その覚悟が足りなくなったのかも知りません。
上司への説明が辛い
子どもの怪我に理解のある園は、もちろんあります。
「子どもは転んで歩き方を知っていく」そんなことを言ってくれる上司もいます。
しかし、今のご時世「怪我はさせるな」「どうして、怪我したの」「見ていたの?」と責めてくる上司もたくさんいます。
小さな怪我でも、過剰に反応されてしまい、「いつもあの先生が見ると、怪我が多いよね」と陰口を言われることも・・
すでに反省をしている中・・
さらに責められる辛さは相当です。
保育士の働く環境に耐えらえない!
命をまもる保育士のはずなのに、保育士対子どもの人数も、変わらないまま。給料も低いまま・・
正直、保育士って大切にされていないな
求められることは多いのに、この働く環境厳しいまま・・
これらも、保育士を続けられなくなった理由のひとつです。
保育園として事故防止のためにできること
怪我はもちろん園全体で、少なくしていかなくてはなりません。
- ヒヤリハット※報告書などで、保育中「危なかった!」と思うことを園全体で共有
- 戸外・散歩コース・保育室などの危険な箇所を共有しておく
- 事故が起こったら、反省会や話し合いを行う
- 事故報告書にて、同じことを起こさないように記録として残しておく
このようなことは、事前に行えることができます。
むしろしておかなければ、いけません。
※ヒヤリハットとは?
怪我がなくても、「ヒヤリ」「ハッ」となり、事故に繋がりそうになること。
「ハインリッヒの法則」というものがあり、実際の経験から導き出された法則のひとつ。
重大な事故1件が発生する背後には、29件の軽傷の事故があり、さらその背景には300件のヒヤリハットがあると言われています。
このような対策が行われていない園は、怪我の対策は大丈夫かな?
ヒヤリハットを見逃して、重大な事故が起きないかな?と心配になります。
【トラウマ】怪我をさせない保育を続けた末路
あまりにも「怪我をさせるな」と言われると、神経をとがらせて、ずっと子どもの動きを「みはる」ようになります。
外でも、子どもたちと一緒に、のびのび遊べなくなります。活動も、怪我をしづらいものになりがち。
そして、そんな保育を続けていくうちに、子どもの小さな怪我にも耐えられなくなりました。
涙が出そうになり、心が持たなくなっていることに気づきます。
\私の体験談/
ある日の戸外遊び。
いつも通り、怪我がないように一生懸命見ていた時でした。
子どもが転び、「ゴンッ」という音がしました。(結論子どもは、看護師にも見ていただき大丈夫だったのですが・・。)
怪我をした時の光景・音が、自分の頭の中から離れず
その瞬間「あ、わたし無理だ。」と思いました。
あの時、打ちどころが悪かったら・・
あの時、もっと勢いがあったら・・
そんな悪い考えが頭から離れず、職場を離れることとなりました。
私は、何年も保育士をやっているので、怪我を見たのは初めてではありません。心も正常ではなかったと思われます。
今でも、街中で子どもを見ると、大けがをする考えが浮かび、気持ちが悪くなります。
街中で、保育園のお散歩を見ると吐き気がします。
子どもが怪我をした時にしてはいけないこと
子どもの怪我を軽く見ない
一人ひとりの、大切な命。
見た目では、大丈夫そうに思えても、脳内で出血している可能性もあります。
後から、急変することがあります。
体の中のことは、分かりません。
小さな怪我でも、看護師や上司に相談。必要であれば、医者を受診しましょう。
絶対に嘘をつかない
怪我はなるべく、見たくないものですが、どんなことがあっても、嘘はついてはいけないし、見て見ぬふりをしてはいけません。
いいことはないし、必ずばれます。
速やかに、対処して謝りましょう!
起きてしまったことは、戻せません。
そこからの対処が大切です。そして、今後の信頼関係にも繋がっていきます。
どうしても怪我が耐えられない時は?
怪我に理解のある保育園に転職する
保育園によっては方針や考え方は様々
どの園も、大きな事故を起こさないように、徹底しているはずですが・・
「怪我はさせるな!」というだけの上司もいれば、しっかり指導して見放すことなく、正しく対応してくれる園もあります。
園の説明会で保護者に「園での怪我の考え方」について、話してくれるところもあります。保護者も「子どもは園で怪我をすることもあるのね。でも、その時はこんな風に対応してくれるのね。」と知っていてくれれば、保育士の心の在り方も変わっていきます。
そんな園を、紹介してもらうことも一つの手です。
>>経験者に学ぶ!保育士転職エージェントの選び方と転職ポイント
保育士を辞めて他の業種に転職する
怪我が耐えられなくなった時は、退職して、他の業種に変えることも一つの手です。
私、今は退職して少し心を休めて、パソコンで文章を書く仕事をしています
保育士時代、沢山の文章を書いてきたので、書くことには抵抗はありません。保育士が出来なくなって、辛い気持ちでしたが、仕事は保育士だけではないですよ。
辞めたくても辞められないときは、退職代行で、上司に会わず辞める方法もあります。
>>保育士資格を活かした一般企業就職7選!元保育士が徹底分析
「心の状態がおかしいかも・・」「なんか夜寝れない・・」など、適応障害や、うつ病が疑われる場合は、こちらの記事がおすすめです。
実際に退職して
退職して、良かったと思っています。
心の病気で職場を離れましたが、あのまま働いて、大きな事故を目の前にしていたら・・
おそらく一生立ち直れなくなったと思います。
辞めたことで、職場には迷惑をかけましたが、今は一生の後悔をする前に離れることが出来て良かったです。
>>最大28か月手当を貰って休む方法はこちら
園児の怪我についてまとめ
- 「怪我が怖い」という理由で、保育士を辞めたい人も沢山います。その気持ちを、おかしいを思わずに、心に素直になってください。
- 怪我が起こらないように、園で事前の対策をしましょう。
- 怪我が起きた時は、嘘はつかない。怪我を軽く見ない。それは、子どもの為でもあるし、自分の為でもある。
- 耐えられなくなったら、無理せず、保育士から離れる選択肢を考えましょう。
保育士さんだって、人間
仕事も大切だけど、自分の心に素直になって、大切にしてあげて下てくださいね!
大丈夫。あなたは、おかしくないんですよ。自分を大切に出来るのは、自分です。
怪我が起きないように、対策をしっかりしている園はあります。
また、保育士の配置人数よりも多くして、手厚い保育を実現させている園もあります。
もしも、働く環境を見直したい時は、自分に合った「働きやすい環境」を知っておくことが大事です。
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